久しぶりの夕立鯉のぼりの旅

2005年04月27日

80歳の自分

 出勤前に喫茶店「C」に寄る。いつものことだ・・・。

 で、店内に入るとお客さんが・・・いない・・・

 最近、この時間は店内が混んでいてマスターともゆっくり話をしていなかったのに、今日は誰もいなくて、世間話をしながらコーヒーを飲んでいると、一人の紳士が入ってきた。

 僕はお客が多い・少ないにかかわらず、カウンターが空いていればそこに座る。その紳士も僕の座っている席のひとつ隣に座った。マスターと親しげに話しているから、彼も常連なのだろう

 彼は新宿にパソコンを買いに行く途中、下車して、喫茶店「C」に寄ったらしい。パソコンの話題になったら僕に話を降り始めるマスター・・・。

 そのうちその紳士と3人で会話をするようになって、パソコンからカメラの話題になる。彼の趣味はカメラのようで専門用語も飛び出す。どうも一眼レフが趣味らしい。

 しばらくして彼がトイレに立った。するとマスターが、
「しばっち・・・、あの人、昔は有名だった俳優なんだよ。」

 いやいや、身なりをきちっとしているから、いいところのおじいさんとは思っていたが・・・。

 彼がトイレから戻ってくると、マスターが俳優時代の話をし始める。で、
「しばっち、このおじいさん何歳に見える?」

 60歳すぎぐらいかなぁ・・・口にこそ出さなかったが、“う~ん”とうなずきながら、心でそう思っていると、
「80歳だよ!」
とマスター。

 彼は80歳とは思えない顔で笑っている。

 ええええええ~

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【シンビジウム】


 喫茶店「C」のカウンターの横には花が飾られている。この間まではカサブランカで、その横に座ると甘い匂いがしていた。何度か写真を撮ったのだが、ピンボケになっていてブログには載せられなかった。今日はシンビジウムになっていた。

 どう見ても80歳には見えない。顔がきれいだし、髪の毛こそ薄いがきちんと整えていて、話し方もしっかりとしている。そして、なによりも姿勢・・・背筋がしっかり伸びている。歳を取ると猫背・・・というよりも首が前の方にくるものだが、彼は座っているときも姿勢がいい。

 T映画時代、高島忠夫・十朱幸代などなど大御所俳優と活躍してから、Fテレビのプロデューサー時代、重役を経て生きてきたその紳士・・・。やっぱり老年とはいえ、光るものがある

 若かりし時代の話や趣味などの話を小一時間して、彼は立ち上がり、
「さ~て、新宿に行ってくるよ。」
と立ち上がり、軽く会釈してレジに向かう。

 レジでお金を払いながら、サングラスをさりげなくかけて表に出て行った・・・が、あのしっかりとした足取り、どう見ても80歳の老人には見えなかった。

 マスターと声を揃えて、
「あれじゃぁ、80歳に見えないね~。」

 どこか少年のような顔立ちをしていて、素敵な紳士に感じた。

 ふと、自分の80歳を想像してみた。足腰の弱ったヨボヨボの爺になっているのだろうか・・・。いや、彼のように背筋をピシッと伸ばした老人でありたい・・・もし生きているならネ。

 小柄だが、かっこいい80歳の紳士を見習ってみたいものだと、思った。

 ちなみにあの紳士、2日に一度はウォーキングで身体を鍛えているそうだ。






at 23:59│Comments(0) 「生活」編 

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