2007年06月13日
Kくん、また会おうね
もう梅雨の時期だというのに、朝から爽やかな天気。
そして、僕は久しぶりの休日。
となれば、やっぱり朝からどこかに行きたくなる性格。
それにしても最近休日といえば出かけている(気がする)。
まぁ、これから梅雨時になったら出かけたくても出かけられないだろうから、爽やかな初夏の日にはできるだけ躍動的に行動しないといけない・・・なんて思ったりしているわけ。
多分ね、僕の仕事柄・・・これからは更に忙しい時期になるし、体力的にもかなり回復しないような日々を送るだろうから、遊ぶなら今のうちってわけだ。
そこで今日も・・・出かけてきたよ。
鬼怒川まで、ね。
鬼怒川といえば温泉が有名な場所であり、僕としても温泉はかなり魅力を感じていたんだけど、今日はそうではない。
とりっくあーとぴあ同様、ここも以前から気になっていた場所で、前回足利フラワーパークに行った日に本当は行きたかった場所なのだが、そのときは天気が不安定だったこともあり(結局はいい天気だったんだけど)、予定を変更してしまったわけ。
そこで、今日は鬼怒川までひとっ走りしてあの東武ワールドスクエアまで行ってきたのである。
まぁ、これまたかなりの写真を撮ってきたので・・・その内アップすることにして・・・ちょっと仕事の話
5月から始まった企画の一つにキッズ水泳教室というのがあり、夏前に水泳に興味を持ってもらう6週間のスクールが今日で終了した。
そう、僕の仕事は知る人は知る・・・水泳に関係する仕事をしているわけ(今はほとんど指導はしていないのだが)。
去年から始まったこの企画。去年は40人募集したところ何とか40名集まったのであるが、今年は50名募集したところ約80名が応募してきた(嬉しい悲鳴)。
しかし、プールのキャパシティとスタッフ数から、どうしても最大で50名までしか受け入れができない。
この企画・・・僕が担当ということもあり、かなり慎重に練ってきたのであるが、初日は予想通り、不安な顔をしながら入ってくる子供たち。
スタッフは選りすぐりのベテランだけを揃え、万全な状態でいたのだが、全部が全部元気な子供たちではない。
去年もそうだったが、今年もやはり泣き虫君もいたわけで、U先生の一声・・・。
「は~ぃ、泣き虫君お一人様ぁ~。」
これにはお母さんも目が点になっていたっけ。
僕が受け持った生徒は小学1年生10人。
練習初回に水に浮けない子供8人(その内、潜れない5人、顔を水につけられない3人)の典型的な水泳初心者グループである。
K君は小学1年生で水泳はほとんど初めてであり、初日は着替えもなかなか上手にできない子供だった。
その上、脱いだシャツやパンツも上手にロッカーに仕舞うことが出来ないでいるので、ひとつひとつ着替えから指導してあげなければならない。
ロッカーの鍵の説明も、その鍵を保管する方法も実践して教えてあげるわけだ。
「来週からは一人でできるようにしようね。」
「はい!」
笑顔が可愛い男の子だ。
もちろん初めてプールに入ったときには不安な顔をしていたが、その日のうちに顔を洗ったり、水につけることもできるようになった。壁に掴まっていれば浮くこともできるようになった。
自分が進歩していくことがわかってくれているようだ。
2週目、3週目になると浮くことができ(けのび)、面かぶりキックで進むことを覚えてくれた。
5週目には面かぶりクロール(呼吸をしないクロール)で5mほど進むことができるようになった。
そして、6週目・・・。
なんと面かぶりクロールで8m!
僕のクラスは1年生(3ヶ月前まではまだ未就学だったわけで・・・)だから水慣れ程度のカリキュラムで終了予定だったのだが、8mを泳げるまでになってくれたのだ。
それでも着替えは男子で最も遅く、最終日も最後まで僕のそばにいて遊んでいるだけであった。
「みんなもう着替えていなくなったよ。早く着替えようね。」
「うん!」
すると水泳パンツを少しだけ降ろして、
「ぞ~さぁぁん」
「っぷ・・・。ぞ~さんはいいから早く着替えようね。」
パンツを膝まで降ろして、
「せんせ~、ぞ~さぁぁん。」
「あははは、ほんとだね。Kくんは子象さんだぁ。」
「あははは・・・。」
もう、パンツを降ろしてあげなければいつまでも続いてしまう。ほとんど僕の力を借りた状態で着替えをすませてあげたわけ。
(このとき、僕は気づいていなかったんだ)
6週目が最終練習だから、全員がロビーで集合し、お別れの挨拶をすることになっていて、お父さん・お母さんを交えて全員に挨拶をすることになっている(これまた僕の仕事)。
「水泳が大好きになった人~?」
「楽しかった人~?」
「また、参加して下さいね。」
と挨拶が終了し、解散の時間。
するとK君のお母さんが、
「お世話になり、ありがとうございました。」
と挨拶に来てくれ、その横でK君・・・お母さんの腰に顔を埋めている。目の周りが真っ赤になっていたので、最初は塩素で目が痛くなったのかと心配していたら、
「Kは先生が大好きで、先生と別れたくないって言っていたんです。」
僕は思わず胸が熱くなり、言葉にならなくなってしまった。
いつもなら自分で着替えをしていたのに、今回に限っていつまでもロッカーで着替えをしないK君のこと、気づかないでいたんだ。
スイミングスクールとはシステムが違うので、会員制ではないためにこれから先、また会えるかどうか・・・。
この歳になっても子供たちから教わることがいっぱいの仕事である。
最後にK君が泣いちゃったから、言えずに終わった言葉・・・伝わるかなぁ。
「K君、また会おうね。また一緒に水泳をやろうね。」
そして、僕は久しぶりの休日。
となれば、やっぱり朝からどこかに行きたくなる性格。
それにしても最近休日といえば出かけている(気がする)。
まぁ、これから梅雨時になったら出かけたくても出かけられないだろうから、爽やかな初夏の日にはできるだけ躍動的に行動しないといけない・・・なんて思ったりしているわけ。
多分ね、僕の仕事柄・・・これからは更に忙しい時期になるし、体力的にもかなり回復しないような日々を送るだろうから、遊ぶなら今のうちってわけだ。
そこで今日も・・・出かけてきたよ。
鬼怒川まで、ね。
鬼怒川といえば温泉が有名な場所であり、僕としても温泉はかなり魅力を感じていたんだけど、今日はそうではない。
とりっくあーとぴあ同様、ここも以前から気になっていた場所で、前回足利フラワーパークに行った日に本当は行きたかった場所なのだが、そのときは天気が不安定だったこともあり(結局はいい天気だったんだけど)、予定を変更してしまったわけ。
そこで、今日は鬼怒川までひとっ走りしてあの東武ワールドスクエアまで行ってきたのである。
まぁ、これまたかなりの写真を撮ってきたので・・・その内アップすることにして・・・ちょっと仕事の話
【紫陽花の季節】
5月から始まった企画の一つにキッズ水泳教室というのがあり、夏前に水泳に興味を持ってもらう6週間のスクールが今日で終了した。
そう、僕の仕事は知る人は知る・・・水泳に関係する仕事をしているわけ(今はほとんど指導はしていないのだが)。
去年から始まったこの企画。去年は40人募集したところ何とか40名集まったのであるが、今年は50名募集したところ約80名が応募してきた(嬉しい悲鳴)。
しかし、プールのキャパシティとスタッフ数から、どうしても最大で50名までしか受け入れができない。
この企画・・・僕が担当ということもあり、かなり慎重に練ってきたのであるが、初日は予想通り、不安な顔をしながら入ってくる子供たち。
スタッフは選りすぐりのベテランだけを揃え、万全な状態でいたのだが、全部が全部元気な子供たちではない。
去年もそうだったが、今年もやはり泣き虫君もいたわけで、U先生の一声・・・。
「は~ぃ、泣き虫君お一人様ぁ~。」
これにはお母さんも目が点になっていたっけ。
僕が受け持った生徒は小学1年生10人。
練習初回に水に浮けない子供8人(その内、潜れない5人、顔を水につけられない3人)の典型的な水泳初心者グループである。
K君は小学1年生で水泳はほとんど初めてであり、初日は着替えもなかなか上手にできない子供だった。
その上、脱いだシャツやパンツも上手にロッカーに仕舞うことが出来ないでいるので、ひとつひとつ着替えから指導してあげなければならない。
ロッカーの鍵の説明も、その鍵を保管する方法も実践して教えてあげるわけだ。
「来週からは一人でできるようにしようね。」
「はい!」
笑顔が可愛い男の子だ。
もちろん初めてプールに入ったときには不安な顔をしていたが、その日のうちに顔を洗ったり、水につけることもできるようになった。壁に掴まっていれば浮くこともできるようになった。
自分が進歩していくことがわかってくれているようだ。
2週目、3週目になると浮くことができ(けのび)、面かぶりキックで進むことを覚えてくれた。
5週目には面かぶりクロール(呼吸をしないクロール)で5mほど進むことができるようになった。
そして、6週目・・・。
なんと面かぶりクロールで8m!
僕のクラスは1年生(3ヶ月前まではまだ未就学だったわけで・・・)だから水慣れ程度のカリキュラムで終了予定だったのだが、8mを泳げるまでになってくれたのだ。
それでも着替えは男子で最も遅く、最終日も最後まで僕のそばにいて遊んでいるだけであった。
「みんなもう着替えていなくなったよ。早く着替えようね。」
「うん!」
すると水泳パンツを少しだけ降ろして、
「ぞ~さぁぁん」
「っぷ・・・。ぞ~さんはいいから早く着替えようね。」
パンツを膝まで降ろして、
「せんせ~、ぞ~さぁぁん。」
「あははは、ほんとだね。Kくんは子象さんだぁ。」
「あははは・・・。」
もう、パンツを降ろしてあげなければいつまでも続いてしまう。ほとんど僕の力を借りた状態で着替えをすませてあげたわけ。
(このとき、僕は気づいていなかったんだ)
【紫陽花の季節】
6週目が最終練習だから、全員がロビーで集合し、お別れの挨拶をすることになっていて、お父さん・お母さんを交えて全員に挨拶をすることになっている(これまた僕の仕事)。
「水泳が大好きになった人~?」
「楽しかった人~?」
「また、参加して下さいね。」
と挨拶が終了し、解散の時間。
するとK君のお母さんが、
「お世話になり、ありがとうございました。」
と挨拶に来てくれ、その横でK君・・・お母さんの腰に顔を埋めている。目の周りが真っ赤になっていたので、最初は塩素で目が痛くなったのかと心配していたら、
「Kは先生が大好きで、先生と別れたくないって言っていたんです。」
僕は思わず胸が熱くなり、言葉にならなくなってしまった。
いつもなら自分で着替えをしていたのに、今回に限っていつまでもロッカーで着替えをしないK君のこと、気づかないでいたんだ。
スイミングスクールとはシステムが違うので、会員制ではないためにこれから先、また会えるかどうか・・・。
この歳になっても子供たちから教わることがいっぱいの仕事である。
最後にK君が泣いちゃったから、言えずに終わった言葉・・・伝わるかなぁ。
「K君、また会おうね。また一緒に水泳をやろうね。」
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